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枯れ尾花の向こうには
赤い夕陽が滲んでる

爪先 鼻先 七分咲き
総てを曝け出しはしないさ
蜻蛉の支脈が奏でる錦秋
削り取る程 孕む金秋
茜と黄金が肺を侵して
銀杏並樹を彩る慣習

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好奇心が猫をも殺し
固い路面に蔦が蔓延る

彼は欲望に忠実でした
虹を見るまで

さあ どうぞ此方へ
嘘つきの首は枝の先です

離れ離れの身を境目に
破れかぶれな路地を彷徨く

霧に揉まれて
ぐうの音も出まい

草臥れたドアを挟んで
奮い起たせた
原色の咎

雑居ビルの一室からだ
種子を蒔くのは

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置き忘れたのは
拙い面影
誰も拾ってくれはしないさ

寂しげな椅子と筆
空いた間隔
巡らぬ展望
生え変わる毛並みを前に
車輪の様な陽は踏み拉く

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ふわふわとした一撃に
積木が怯える事は無かろう
めり込んだのは己が腕
絆される程に
鉄骨は軋み空が泣くのさ

崩れた跡に何が残るか
小さな壺へ
問い掛けるも応え戻らず
行方知れずの犬を捜して

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舞い降りる 今日も
変わらぬ音さ

連れ立って移り行く空
背負った陽射しに
身を焦がし
生きて行くだけ
なのかも知れない

勢いよく首を降る
顔が無くとも
腹を満たして居られる限り

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底の抜けた頭に水を
寝言ばかりさ
寄り添うだけの空虚な肉は

惹かれるものが
まるで無いんだ
鮮度を保つ術も持たずに
傷んだ理想は愛を嘯く

何処だ 何処だ
安らぎ求めた 愚かな日々は

根を伸ばせ 枝を張れ
やさぐれた眼を絞り出せ

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空洞に今 光が宿る
連れ立った夜へ
自決を迫る カンテラの声

球体は二個
収まれ 収まれ
布を躱して

隔たりは此処に在り
広がりは個々を鋤く
初めて誰かを認めたんだ
脈を知らずに

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偽物の眼だ
背中を刺すのは

舞い上がって居たのかもね
切り取った世界を晒し
醜美を論じてしまう程には

枠の外で蠢いている
収まりきらない
暴力的なまでの色味が

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