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もっと力を抜くべきだ
向かい合う刃が
錆び付くまでは

背中に刺さった
視線も今に
孤独を悟って地を這い回る

熟した果実さ
負け惜しむ身は
渦巻く虫に慕われる程
勝手に抱いた憧れに
喰い散らされて
宙を漂う

時はまだ円の軌道に

時は経つ
気道に詰まるは
縁も所縁もない怨み

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味を知るのは誰なのか
飢えるばかりの住人に
突き付けられた
この一石

鳥は飛ぶのを
やめたのだろうか
はたまた
飛べないだけなのか

水飛沫を上げ留まる意図は
きっと言葉を繋ぐため

花吹雪は舞う
くぐもる糸を手繰るため
深さを測る 術も持たずに

老いはただ
嘴を挿す 羽根を尻目に
四季の節目へ

空虚な朝だ 今日も一日
真っ暗な沼に魚を求めて
餌の無い針を垂らし続ける

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一纏めに浸け置いて
誰もが 姿を見失う

陽向の匂いは 何処へやら
舞い降りた 雪
嵩む 皺寄せ

葡萄のえぐ味を
知らないかい

問い合わせども
雲は散らない

落ちて行くには
若過ぎたのか

染み付いた声へ
絡む戦慄
過去の旋律
真に受けながら

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晴天に溶け込んだ
曇天の籠へ迎え入れ
白熱灯は
己が寿命に咽び泣く

澄んだ心の淀みを一つ
鍋の内へと
摘まみ入れてはくれまいか

笑顔のままで凍り付く
ラベルは仮面の下にある

綺麗な群れさ
裏を捲らば

くすんだ太陽
くすねた細胞 取り仕切り
吹き上げた声 聖邪の更新

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綴らぬ事に
浴びせる者すら見付からず
脇差す傘は 渇きを隠せぬ

風が靡けば
木々はざわめく

そんな土台も未完の侭に
崩れぬ様に 地を踏み締める
首を紡いで

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黙して何も示さず
悟られぬよう

ほら担いだ剣を
降り下ろし
正した遺体が積み上がる

見て見ぬふりしか
あるまいさ

もう息を
する事すらも差し障る

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過ぎ去って猶 空回る
車輪の囁き 四方の迎合

阿附 脈々と手を列ね
己が基軸を誤認するのは
とても立派な事なのですね

判を押せ 左へ倣え
整合性など触れる余地無く

肉の解体 欲の懐胎
此処に有るのは燦然で
其処に有るのは賎陋だ

ほら ごらん
目隠し鬼の金棒さ

飽くる事無き 傀儡が囀り
高い高いと地べたで善がる
旧態依然の この痴れ事

おまえのあたまはどこにある
角は出せども 槍を研かぬ
目玉を失くした 蝸牛

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草葉の陰より手を伸ばす
潰えぬ残響
絡まぬ指先
真綿で絞めた空の鬱血

結晶が零れ落ち
殺生が茹だれ舞う

車軸を歪めて
何処に往くのか
理不尽に埋められた
穂先は知らない

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