2023年05月不完全きのこ

広場で誰かが

開放的であるはずの
広場で誰かが窒息している
程よく緑に囲まれて
新鮮なのに腐った行楽
陽が傾けば
静かに
照らして
くれるのだろうか
塗り潰されてく大きな余暇を
繰り越されてゆく
この営みを

関連記事

藪蚊途絶える (2023/07/20)
歪な区画 (2023/09/09)
収穫災 (2023/01/27)
握られた硬貨 (2023/05/21)
あれもこれも (2023/09/01)
透明な檻 (2023/08/08)
歯の鳴る方へ (2023/05/20)
未だ地に (2023/03/02)
花弁の連なり (2023/06/01)
蕩ける白無垢 (2023/02/28)
満ち欠ける輪郭 (2023/02/08)
営みと拒絶 (2023/02/27)
長閑な楽園 (2023/09/23)
白骨の息 (2023/01/25)
玄関なんだ (2023/08/03)

2023.05.31 ▲

発光する街

発光する街

滴るように覆われていた
目覚めの時も
意識が薄れて行く時も
蛍光色の輪郭と
此処に在る事
過去を見る事
総ては
紐付けられて
意味付けられた白昼夢
緑の雨が
街を成形して行く程に
人の想いや営みが
儚く浮かんで間も無く弾ける

関連記事

異土の頚城 (2023/08/19)
喚起の更新 (2023/02/07)
玄関なんだ (2023/08/03)
孵化を経ずとも (2023/01/21)
藪蚊途絶える (2023/07/20)
可哀相な像 (2023/08/18)
混ぜる彼者誰 (2023/01/30)
血反吐の行く末 (2023/09/07)
覚悟を築く (2023/02/10)
軸が別物 (2023/09/24)
全體的な愛 (2023/09/21)
盤面はもはや (2023/09/13)
発光する街 (2023/05/30)
幸甚がそこで (2023/09/06)
沈むすがら (2023/01/19)

2023.05.30 ▲

陳べる機会

陳べる機会

Returning a street gangster with a knife3

投降する間に砂利を詰め込み
永らえる肺に穴を開ける
陳べる機会を与えはしないさ
溺れてしまえ
アスファルトの上
奪った刃先が刻む轍は
熟して真っ赤な汁を噴く
閉じているんだ
俺もお前も動機は違えど
手に掛けた音を
手に掛けて
腑に落ちぬ道を
踏んで固めて進んで行くだけ

関連記事

鼓動の重なり (2023/08/05)
指先で紡げ (2023/09/22)
視界外の贋物 (2023/02/06)
空き地の視線 (2023/01/29)
空虚な自覚 (2023/09/08)
爛爛と (2023/03/13)
全體的な愛 (2023/09/21)
積年に嗄れた (2023/09/25)
構図の向こう (2023/02/04)
満ち欠ける輪郭 (2023/02/08)
曩祖の詩 (2023/08/17)
無垢な免罪 (2023/02/05)
呆けた谷間 (2023/07/07)
兎角 (2023/01/13)
幸甚がそこで (2023/09/06)

2023.05.26 ▲

搾取者を追え

搾取者を追え

best quality faceless man japan downtown1

上り下りを放棄して
横に逸れよう
流れを正しく読み解くために
淀んだ言葉を引き裂くために
爛れた怒りがまた一つ
枝垂れた標識折り曲げ膨張

後が無いのは誰もが同じさ
知ったような口を利く
味方面した搾取者を追え

関連記事

構図の向こう (2023/02/04)
空虚な自覚 (2023/09/08)
象徴は常に (2023/02/03)
安らぐ空洞 (2023/02/13)
一糸乱れず (2023/09/26)
傘開く頃 (2023/02/26)
湧き出る痒み (2023/09/26)
指先で紡げ (2023/09/22)
内なる亀裂 (2023/06/30)
覗き見る空 (2023/02/01)
顔は飾りだ (2023/02/02)
手繰るついで (2023/06/28)
呼ぶ生家 (2023/08/29)
体を成す影 (2023/03/17)
人である事 (2023/02/09)

2023.05.25 ▲

雲を代わりに

雲を代わりに

Cherry blossoms in full bloom, Dead body buried at the base of a tree, oil paint4

満開もやがて血を絶たれ
軽快に空へと身を投げる
離れて行くのは誰の記憶だ
細かな軌跡が枝別つ度
鼓膜を揺らしたあの声も消ゆ

揃って
沈んで行けたらいいのに
平衡感覚が乱された
世界に混ざった花は散らない
根が鷲掴む
雲を代わりに差し出したから

関連記事

濡れた土瀝青 (2023/02/15)
横切ったもの (2023/03/01)
血反吐の行く末 (2023/09/07)
空き地の視線 (2023/01/29)
安らぐ空洞 (2023/02/13)
鼓動の重なり (2023/08/05)
発光する街 (2023/05/30)
呱々の声 (2023/01/22)
内なる亀裂 (2023/06/30)
軸が別物 (2023/09/24)
空虚な自覚 (2023/09/08)
知る放蕩者 (2023/08/04)
双眸だった (2023/09/19)
長閑な楽園 (2023/09/23)
無垢な免罪 (2023/02/05)

2023.05.24 ▲

星の残影

星の残影

Japanese town Groups wearing labor helmets and carrying sticks attack civilians, Molotov cocktails6

安寧に縋る他に無いのだ
微温湯に浸かる身を
誤魔化しながら

憧れの星が燃えカスなので
真っ赤に染まって
熱を放った
季節に留まる常習者

吊るすべき対象は
今や鏡の中に
護るべき対象に唾を吐く
おとぎ話の正義の行進
更新されない大義を振るって
進歩的な旗のもと
今日も瞼を閉じている

関連記事

爛爛と (2023/03/13)
枝のような右手 (2023/06/06)
像を描き足す (2023/06/17)
覚悟を築く (2023/02/10)
担保に供して (2023/09/11)
軸が別物 (2023/09/24)
参道に臨め (2023/08/09)
藪蚊途絶える (2023/07/20)
お前は壁だ (2023/09/14)
空き地の視線 (2023/01/29)
草葉の陰より (2023/01/14)
構図の向こう (2023/02/04)
横切ったもの (2023/03/01)
呆けた谷間 (2023/07/07)
持論を積もらせ (2023/09/23)

2023.05.23 ▲

粒揃いの狼狽

粒揃いの狼狽だ
計るまでも無い程に
似た者同士の顔色で
納まる建前
食み出す本心
滲んでいるのは己の理想だ
生まれたままであろうとも
何かを被っていようとも

関連記事

ゼラチン状の夢 (2023/06/29)
空き地の視線 (2023/01/29)
無様な歓喜 (2023/09/18)
地層に寝そべる (2023/08/11)
指の数すら (2023/09/17)
爛れた肖像 (2023/01/20)
軸が別物 (2023/09/24)
どうかどうか (2023/08/12)
握られた硬貨 (2023/05/21)
影の深み (2023/01/31)
傘開く頃 (2023/02/26)
喚起の更新 (2023/02/07)
肉との邂逅 (2023/02/14)
鼓動の重なり (2023/08/05)
双眸だった (2023/09/19)

2023.05.22 ▲

握られた硬貨

表も裏も刻み付け
向き合う事から逃しはしない
お前の価値はどれほどか
握り締めてる現実と
放り出したい願望が
昼夜を問わず入り混じる
繰り返す

関連記事

空穴 (2023/01/24)
苔に紛れて (2023/03/12)
知る放蕩者 (2023/08/04)
枝のような右手 (2023/06/06)
刃先を躍らせ (2023/08/31)
営みと拒絶 (2023/02/27)
傘開く頃 (2023/02/26)
かさつく瞳 (2023/03/09)
歪な区画 (2023/09/09)
双眸だった (2023/09/19)
あれもこれも (2023/09/01)
蛸舞う夜更け (2023/01/12)
肉との邂逅 (2023/02/14)
陳べる機会 (2023/05/26)
体を成す影 (2023/03/17)