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責任なんて誰も取らない
端から解り切っていたんだ
藁人形に温盛は無いし
南瓜は微塵も笑っちゃいない
その気にさせて
後は廃棄だ
経過を見守る事も無く
生じた思いに向き合う事無く
誰一人として傷付けはしない
矛盾が生じた瞬間に
適応できずに抜き取られて行く
人知れず
挿げ替わるんだ
形を模した器の中へと
肉を纏った器の中へと
お前はどちらだ
傍目にはもう見分けはつかない

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居合わせたものは幸福だ
近付く機会を得れたのだから
歩む動機は違えども
もう誰も
座して待つ事は無いだろう
汽笛はどんどん遠ざかる
拾う意志すら放棄したまま

方角だけは分っているんだ
どれだけ時間がかかっても
何時かは果てへと辿り着く
それぞれの星を追い
おのおのの荷を下ろす
その繰り返し
この振り出しにどうか幸あれ

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このまま届く事が無くても
視線の果てに
思いを馳せる事はできるさ
悔しいけれど仕方がないんだ
翼を持ったものでさえ
道半ば羽根を休めるのだから

奥行きなんて
見るも無残なものなのかもね
誰にも本当の姿を知られず
想像だけで好き放題に
希望を抱かれ失望される
このケーブルは
そんな証だ
そんなところで空を見上げる

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どれだけ時間が流れても
無かった事にはならないみたいだ
丁度都合のいい大きさの
箱に色々詰めて捨てても
所詮は気休め
巡り巡って戻って来るんだ
生まれた故郷に惹かれるように
視界を大きく遮るように

閉じられた場所で
どれだけ孵化を重ねてきたのか
変態してゆく運命だけが
何の対価も無い空間で
朽ちては芽吹き腱を伸ばして
枝分かれながら
肉を纏って訪ねて来たんだ
指折り数えて会いに来たんだ

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惹かれていたんだ
理屈を超えたところにね
眩しい位が心地よいのは
集まる誰もが
その身を以て知ってる筈さ
感じるままに向かって行こう
目のある人もない人も
今宵心は燃えているから
擦れ合うのも一興だ
零れ散るのは酔狂だけど
積み上がる翅は
記憶の端から
消えることは無いだろう
柔肌が焼ける臭いとともに
新たな朝の
礎となれば本望だ

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干渉なんてされたくなかった
残り少ない時間ぐらいは
しがらみの外で過ごしたいんだ
何の保証も無いけれど
どうせ痒みは去ってはくれない
蚯蚓腫れがまた一つ
集中力を奪って広がる

数え切れない星々は
覆い尽されそれでも瞬く
幕の裏から
虎視眈々と狙いを定めて

これまでどうして
真名を知ろうとしなかったのか
トタン張りの小屋の中
気に留めなかった後悔と
死に損なった
怒りが絡まり渦を巻く
大蛇ではないあいつは蛭だ
そんなことなど
もはや些細な違いであったが

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先立つものが何もなくとも
この身で総てを感じ取ればいい
信じ切れない弱さは時に
何よりも強い救いとなるから

結局私も拒絶するんだ
心残りが無いわけではない
あれほど一緒に夢を見たのに
共鳴するのは
今や互いへの執着だけだ

髪と呼吸を乱せども
何処にも行ける訳が無いのに
あなたもわたしも
出来損ないの理想郷から
距離を置きたくて堪らないんだ
きっとそういう事なのでしょうね
未だ総毛立ち渦を巻く
髪と髪とが絡み合うのは
首と首とで果たし合うのは
終着点が定まらない
それも尤もな仕儀と言えよう

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待ち構えているのだろうか
窺い知れない挙動を前に
何を成すのか
乱れた呼吸だけを頼りに

煙の様に巻いてくれるな
視認が容易な
窓辺に揺蕩う限りにおいては
お前の言葉を
見捨てたりはしないから

乱れ髪が呼応している
朝もやの様に覚束なくとも
陽射しより強い呪詛を振りまき

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