遺構の羽音
陽射しが途切れる事はない
中身を無くした
夢の墓場に座そうとも

体面だけは一人前さ
時を経た今
繋ぐ手首は此処に在らずと
指の絞まりは弛まない

留まる意味など
疾うに見棄てた音がある
鼓膜を撫でた
思い出だけを道連れにして

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2017.02.08


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