蹴り上げる空
吐息に混じった黄昏が
爪弾く線と栓の鼓動

逆光に肌が融けてゆく
境目さえも深く沈ませ

「街は孕んでいるのだろうか」

貯水槽から伝わる胎動
蹴り上げる空

雁首揃えて慄くばかりね
誰も彼もが

煙突が腹を裂いてゆく
押し黙る夜と脈を束ねて


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2017.09.16


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