退転の子
空白が息を詰めるとき
仮の宿には靴が溢れる

出て行きたくとも
足が無い
移り行くのは言葉だけ

繋ぎ止めてはいけないと
言い聞かされて
根差した回想
捩じれて回送

道は元から個々にあり
位置は元々此処には非ず

晴天の空が濁るたび
退転の子等が夢を啄ばむ

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2019.06.03


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