巣箱と帰省者
配置されたボタンには
汲み取り切れない
焦りと陰りが滲んでいた

優しいにおいが
そこにあり
扉一つが記憶を隔つ

幾重にも並び
木霊する
階層はどれも通じ合えない

上昇する温もり
下降する日溜り
点滅すれば夢を見て
行き先だけに心躍らせ

入り口なんて閉じているから
きっとこのまま
それっきり
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2020.02.06


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