曩祖の詩
A closed village in Japan, blood spray, silver grass swaying in the dead of night1
擦れていたのは喉ではない
確かなものが
確かに揺らいでゆく痛み
鮮明なはずの郷愁が
色を失い
濁って浮かんでいるのなら
この傷口もきっと嘘だ
偽りの赤に居た堪れなくなり
刺さった硝子を
指で穿るほかに何が出来よう

閃光に帰して
穿孔を記した曩祖の詩が
時を経ていま
雫となって景色を潤す
愛おしくて
疎ましくて
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2023.08.17


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