丘の上の小さな家
郵便ポストの前 立ち尽くす君

僕は窓越しに いつもと違う情景に戸惑う


どれだけ経ったのだろう
やがて君はうつむいたまま 僕のもとへと歩み寄る

「…今までありがとう。」

僕はその言葉で全てを悟る
きっと、…君はもう戻れない

「…そう、………楽しかったよ。」

背中を向け 震える僕 
君は ただ 何も言わず 僕を強く 強く抱きしめた

秋風 舞う この丘の上の 小さな家
紅に染まる 刻のなか 嘆く 2つの影法師
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2006.06.06