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白樺の記憶
耳鳴る音の連なりに
靄が舞う薄暗闇を
生まれたての視界が泳いでいる
像という像には
僅かばかりの頭痛と
時折り軋むノイズ
寝違え痛めた身体に
苛立ちと殺意を覚えながら
置いていかれたものたちが
身を寄せ合い蠢いている
深い深い蒼色の重なりを知覚しようと
隔てられた
ベージュ色のカーテンを
一気に開け放つ
飛び込んでくるものたちが
この瞳の中から
逃げ出すことが出来ないように
ああ、この空き地には
雪がこんなにも残っている
排気に煤かされ
真っ黒な化粧をした
腐ることも出来ない雪たちが
並居る白樺の幹の下
腐りたくて腐りたくて
泣き続けているのに
誰も足を止めてはくれず
延々と無様な姿を晒し続ける
聳える数多の白骨は
浮かび上がっては消える度
染み込む漆黒と絡み合い
囚われの瞳から
土に還れず
閉じ込めたものは
苦しみも
喜びも
あの日のまま
靄が舞う薄暗闇を
生まれたての視界が泳いでいる
像という像には
僅かばかりの頭痛と
時折り軋むノイズ
寝違え痛めた身体に
苛立ちと殺意を覚えながら
置いていかれたものたちが
身を寄せ合い蠢いている
深い深い蒼色の重なりを知覚しようと
隔てられた
ベージュ色のカーテンを
一気に開け放つ
飛び込んでくるものたちが
この瞳の中から
逃げ出すことが出来ないように
ああ、この空き地には
雪がこんなにも残っている
排気に煤かされ
真っ黒な化粧をした
腐ることも出来ない雪たちが
並居る白樺の幹の下
腐りたくて腐りたくて
泣き続けているのに
誰も足を止めてはくれず
延々と無様な姿を晒し続ける
聳える数多の白骨は
浮かび上がっては消える度
染み込む漆黒と絡み合い
囚われの瞳から
土に還れず
閉じ込めたものは
苦しみも
喜びも
あの日のまま
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2009.04.13 ▲
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