不安定な自我の中枢より
不自然な循環に呑まれる
観念的な星たちに
取り留めの無い名称が付けられた


空しく
空気の様な
空想と戯れる不変

鼓膜が揺れ
振動が信号へと変換され
脳内へと送信されてゆく事に
また前頭葉が疼き始める

不足!
蛇足!
加速!

纏まらないモノに
意味を見出す

欲望!
願望!
展望!

生きた証は
何処に残るのだろう

再び概念が立ち塞がり
そこから観える刻を形成する重力が
残留した記憶を剥ぎ取って
いつか忘却というものを経る事で
渦巻く慣性系の引き摺りの中に巻き込まれ
何処かでまた存在を確立する事すら
許されはしないのだろうか

重力に溺れ
重力と混ざり
重力そのものとして
未来的≒過去的に

…永遠に

因果関係を持ち得る事が出来ずに
ただ、純粋な愛しさ故に
記憶を宿したものたちを
同じ境遇へと巻き込んでしまうのだろうか

先に旅立ったものたちは
やがて質量を増し
空間すらも歪めてしまう
存在すらも疑わしい引力で
何千何万何億ではきかない時間軸の中で
アポトーシスに作用し
際限の無い膨張を繰り返してゆくのだとすると
個と個という概念は
極めて不安定で不完全なものと謂わざるを得ない

だからこそ
私はあなたを知覚し
僅かばかりの共有を得れた事に
不完全ながらもこの上の無い
感謝の想いを抱いているのかも知れません

不安定な自我の中枢より
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2009.07.02