舶来
重なり合う時間と
積み上がってゆく
私と詩の階層

空間と知覚などと言う
曖昧な現実に身を委ねながら
摘み取られてゆく
私と死の回想

思考する事すら疑い
在るべき場所すら定義出来ず
不甲斐無さ、無力さだけが
その存在感を増してゆく

虫の様に生きて
人の用に活かす事も朧
花開く様な
傘の下にも介せず
不等号と心拍のふり幅にて
己が価値を
知覚する作業を繰り返している

限りを感じさせぬのが浮世なら
限りを感じさせるのは
浮世ならぬ自我の認証

消失して雑ざってゆく
継続して濾過されてゆく
成分そのままの無我の到来

見慣れた顔に
舶来の焦燥
自堕落の開港
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2012.03.10


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