不毛な毛皮
手を差し伸べ刈り取られ
隔たりすらも嘲り笑う
赤い首輪と鈴の音に
一蓮托生の膿が零れる

已むに已まれず欺いた
不協和音と心音に
一時凌ぎのぬくもり覚え
不毛な毛皮をその身に纏った

挿し木としての発根
死に到るまでの過程

慈愛すらも罪に問い
仄めかされた言葉の折に
底の抜けたゆりかごを浮かべている

小刻みに震えた指で
ひとつまみの自信と夢を
ひとからげの時針と老いよ
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2012.05.11


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