瞼の奧の英霊
ちりちりと赤みを帯びたお香の熱に
定まらぬ視界は閉じられてゆく
かりかりと青みを帯びた夜行の筆が
スダマ等の茶会に齧られてゆく度に

垂れ下がる燃えカス
螺旋を描き分散してゆく
我が心の離着地点よ

眼底から押し寄せる山林の異気
根底から走らせる安眠の遺棄
算定から申し合わせる先人の神酒

三つ足鴉が指し示す
我が視界の終点よ!
誰が未開の交点よ!
瞼を開いて飛び立ってゆけ!
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2012.06.03


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