湿気った愛情
濡れたままの髪を
暮れたままの富に這わせる

古びた靴底
焼け跡へと延び
されたままの笑みが
黒ずんで 色づいて
前年度の時間軸へとリンクする

過ぎ去ったものは
脱ぎ去った靴の様に
玄関の隅へと追いやられ
種の多様性から躊躇する
ベタな法則へと集束してゆく

共有できぬ想い
消火済みの湿気った愛情
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2012.07.01


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