円軌道
窪んだ瞳の奧に住む
遠い岸辺の鶉に請うは
幸福論と自己完結

送電線に滴が伝い
羽根を広げて雨雲除く
受け取る日差しに心なしか
以前の別れが滲んで見えた

袂を別つはアポトーシスの
計算された意味と知る
無味と知るのも
又、清算

偶発的な隔離と見做すは
採算合わぬ加味と知るが
時、既に遅し
概算示した針は過ぎ往く
此処から其処へ
其処から何処へ
軌道に乗って誰に問う
記号に沿って誰に請う

送電線に滴が伝い
羽根を広げて雨雲除く
受け取る日差しに心なしか
以前の別れが滲んで見えた
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2012.08.07


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