湖畔にて
水道の蛇口に手を添えて
乾いた日々に水を張る
両手の中の湖で
溺れ死ぬのは誰の明日か

水深二センチ程の渇望
推進二センチ未満の失望
享受して消費して
生み出す事を放棄して
這い上がる事も忘れてしまう

釈迦の掌で踊る君
自己の掌で踊る僕
踊る先には何がある
劣る事さえ終わりが見えず
怒る事にも疲れ果てて
湖畔に漂う 息も絶え絶え
握り潰して 何に縋ろう

明日は明日のガセが吹く
こんな下らぬ命がひとつ
浮かびながら 浮かれながら
不相応な夢ひとつ
不文律な雨に濡れ
雲の切れ間を望んでる
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2012.09.07


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