日傘を差して
堅実な拠り所を更地にして
検閲の掌(たなごころ)に包まれる
先日は出来心に苛まれ
広葉樹の幹に産卵
混合種が死期に氾濫
埋め尽くされて秋は染みゆく

噛み合わない螺子穴も
潰してしまった後悔も
寝そべる原木より発生する
毒性を伴う愛情に侵食され
頭蓋直下の刑場へと運ばれる事に
屈託の無い笑みで応答するのだ

永久の淵に引かれ合う
床下の土に光あれ

この実りは肉であり
その祈りは無垢である
あの善がりが咲く頃には
かの滑りに翌は燃え散る

日が滲む
目が霞む
非が嵩む、故に過ぎ行く
日傘を差して、夢に暮れ行く
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2012.10.04


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