風が吹き鐘を突く
口が開いた
土に空いた、位置に厭いた
幸に欠いた筆談を
内に描いた密談へ
握り潰して汁が滴る
初夢こさえた明けの傀儡師

騙し騙し
螺子を緩めて
拓かれた森へと帰省する
啓かれた狐狸への規制

風が吹き鐘を突く
ぶらぶら揺れて
軒下さまよう

日の出と共に
この血管を這わせてゆく
この欠陥に沿わせて咲く
寒空覆うは薮椿
いっそ首ごと落としておくれ
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2013.01.02


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