飾らない方便
皮膚を摘み引き摺り出す
ありのままのお前の頭

噴火口で燻る種は
芽を出す季節に孵れない
眼を出す気質に代えれぬと
殻の中で壁の中で
湿気を帯びた肌を重ねる

蓮の実を刳り貫いて
潰れた瞳を埋め立てる
袖の下の空席満たし
汁をひり出す口実に
誰かの人生が担がれました

むず痒くて掻き毟る
ちっぽけなステレオ抱えて
土足で花壇を踏み荒らす

つまらぬ奴に
つまらぬ道を示される
詰まらぬ様に首を刎ねよ
息苦しさに潰れぬうちに

ああ、
こいつの頭は空っぽだ
腫瘍が嗤う、趣向を別つ
飾らない方便育てて対岸臨む
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2013.01.19


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