酸いも甘いも
街外れの絞首台
足場の下の淡い初恋
組みあげるのは
形の揃わぬ潔白
兆しのそぐわぬ圧迫

期待外れの交差点で
君の痕跡を辿る
引き摺った言の葉が
割れた路面に根を下ろす

雨が降り水溜まり
宙吊りの肢体が空に舞う
フェンス越しの脱力が
青々と繁ってゆく

街灯の灯らぬ夜
該当を咎めぬ世に
傾倒に囚われた疾病

黄土色の円陣が
瞳の中で踊っている
新緑を掻き分けて
鼠色へと癒着するのは
君の欠片と僕の唇

晒された痛みも
余された妬みも
舌の上で優しく転がす
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2013.01.25


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