御来光
夜が明けるらしい
か細い喉を往来する
子供達の行進

残響の様な幸せを
心象の内側から打ち付ける

金槌を持つ手は
震えている
相槌を打つ背は
揮えているか

覆い被さる愛の光源
偽造された朝日の後ろに
僕の影は無かった

清潔な指は
本当の所は汚れていて
簡潔な夢の中へと落ち込む
蟻の如き視点から
幸せを見つめ直してみる

続きは
眼が冴えた現実で
つまりは
芽の生えた落日の果てで
失念した己の色を
拾ってゆかねばならない

あ、見て見て御来光!
慈愛の光が
にこにこにこにこ
私のカラダに微笑んでるよ

嬉しそうな君の横顔
悲しそうな君の半影

覆い被さる愛の光源
偽造された夜明けの果てに
僕の陰へと呑まれてしまえ

見据える先が
僕の光でありますように
君の笑顔が咲きますように
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2013.02.15


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