案山子の輪舞曲
粉塵が降り注ぐ
熱狂と歓声は
既に通り過ぎた絵空事に過ぎない

私たちは

白髪の混じる頭の様に
色褪せて行かねばならない

惨めな花壇に敬礼!

無様な節目に痙攣する
改良型の農業品種

咀嚼に耐え得る前進を
呵責に耐え得る漸進を
会釈に代え得る慢心を持って
今、此処に
奴等が営みの苗代へと混在せよ

踏み付けられたガムと共に
産み付けられたゴムを結んで
棲み分けの出来ぬ浅ましさに
苛まれ続ける日々
また日々

響き渡る破裂音
罅の走った鈍色空に
のべつ幕無し 蝉時雨

絶やし 耕し 誰が為に
違う 互いの 咎 着せた
黒装束の案山子の輪舞曲(ロンド)
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2013.04.11


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