鳥の行方
大人しくなった籠に
誰もが夢を抱いていた
饐えた香りが
羽根の残りを数えている

空一面に広がった
君の顔 僕の顔
誰の顔が滲んでゆくのか

見下ろされた虫達が
悲鳴を上げて 脚を捨てる

救われたものなど
居たのだろうか
板に掬われ
命からがら逃げ出した
真水の縁の口の痕
巣食われて
誰の心に渦巻くのだろう

掻き分けて掘り返す
其処に鳥の骨が
埋まってなくとも
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2013.09.25


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