エゴの花道
買い換えたばかりの靴に
歩みの傷は見当たらない

切り拓いた足音が
恨めしそうに遠ざかり
路頭に迷った 未来を喜ぶ

目的など既に無く
人の出自が膨らむままに
文字に心を擬える

飛んでゆくのは
元から自由だった筆
朝も夜も
呪いに焦がれた祈りを奉げる

これから刻んでゆく針が
いつも誰かとありますように
伏し目がちのその先に
筆舌尽くした
自我と自我とが戯る花道
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2013.12.06


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