針と肉
べりべりと音を立て
這出る身体がじゅくじゅく疼く
小さな背中を引き千切る。

撓む尾ぱたぱた靡かせて
放下すは過ぎし日のわたし。

悶えるわたしを抱き寄せて
あなたの顔がまた笑う。

寒い扉に鎖されて
麻痺した身体で待ち望むは
冷たい針から注がれる白濁色の夢。

どろどろどろどろ
わたしの中を侵食し
あなたの顔がまた笑う。

来る日も来る日も繰り返す
苦痛と喜び入り混じる
わたしは欠片を積み上げる。

弛緩と針 愛と欲望
交じる遺伝子。

異形のわたしと偉業のあなた。
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2007.07.12