牛の肖像
モザイク状の街並みに
一匹の牛が繋がれている

はち切れんばかりの雲の下
草の屋根には
敬礼をする子供達

空気は未だ乾いたままで
絵の具の薫りに
噎せ返っては匂いに喘ぐ

窓はきっと
明日の朝も開けっ放しだ
ダニだらけのベッドの上に
尻尾の千切れた
艶やかな声が響き渡る
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2014.02.04


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