雪中夢「起」
二年振りの友の声に
そっと胸を撫で下ろす

電話越しの心音が
何処か寂しげな事も知らずに
薄暗いアパートの階段を
軋ませながら下ってゆく

一面は冬景色
午前未明から降り続いた雪により
この世界は包まれている

湿気ったもんだ

物置小屋に向かう道中
融けかけの白に痣を残して
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2014.02.05


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