無自覚な無地
渦巻き状の殻の中
張り付く様に立ち並ぶ
電波塔を見上げながら酒を呷る

雲の無い空の下
燻された蜘蛛の子らが
墜落した旅客機へと群がるのは
煙を吐き出すその羽に
嘘の始まりを知ったから

割れ目から見えたのは
愛の偽り
椅子の罅割れ
腰掛ける事への罪悪感

雨の当たらぬ場所に在り
陽の当たらぬ体を引き摺る

さあ酔いの回った視界から
戦犯の首を取り外せ

吊し上げた糸を手に
鉄筋越しの亀裂を窄める
生まれたままの針と血の色
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2014.02.08


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