着座センサー
物心がついた頃には
椅子は当然の様に存在し
腰は疾うに収まっていた

離席するのに
誰かの許可が必要だろうか
見渡せど
其処に在るのは縦横斜め
着席をした人体模型が
地平の彼方へと連なるのみ

誰かいませんか

誰もいませんよ
口輪筋を軋ませながら
隣の席のあいつは嘯く
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2014.02.26


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