赤い箱庭
目指す先には何も見えず
歩いている事だけが
心と身体を繋ぎ止める

糸の切れた凧の様に
夢に浮つくその根元には
虫の湧いた現実が横たわり
もう引き返す事も困難である

全てを手放してしまいたい

切迫する通帳と
圧迫する通称
求められる侭に吸い尽くされて
剥離した日常に押し戻される

電話が鳴り響き
罵声を浴びた翌日には
口座は大金で満たされており
最早私は
赤い旗から逃れられない
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2014.03.10


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