絡む意図
ガラス張りの部屋には
幾つもの人形が転がっていた
薄暗い店内に人は疎ら
受付の灯りだけが
青白い顔色を照らし出し
電気の通わぬ自販機の群れを
異物感たっぷりに晒し上げる

振動が指先へと伝わり
幾つもの目が一斉に線を跨ぐ
靴跡の痛々しさが
気にもならなくなる程に
艶やかな肢体は
土留色へと染まってゆく


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2014.03.17


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