虫の域
放出される胞子には
黄昏た
国の行く末が刻まれている

列に並ぶ菌床が
横腹を刺す
通り魔に襲われて
有限の血潮を
大空へと吹き上げる時
枯葉の下の虫たちは
灯された命の詩を耳にする

委ねた先が誇りなら
くすねた息は埃と散り行く

此処は神域ならぬ
虫の域
虫の息にはまだ早い
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2014.03.22


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