自由落下の楽園
義務感が押し寄せる
何の束縛の無い
陽気を浴びて微睡む最中
首に食い込む荒縄に
留意せよ

弛みきった空気が
肺の内側まで蜜を垂らし
開きっ放しの口の中へと
蟻の徒列を招き入れる

美味しく食べて欲しいから
むず痒さをも厭わない
涙腺より芽を生やし
誰より素敵な花を咲かそう

甘い香りに
逆上せ上がって
吊り下がる

自由落下の楽園は
いつの日も
君の手の届く場所で
輝いている
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2014.03.26


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