地に伏し夢む
けたたましいサイレンに促され
折り重なる
鉄筋の下へと潜り込む

此処は僕の世界だ

割れたタイルが流す涙は
朝露の様に
鳥の喉を潤さない

囀りは間も無く 擦れて消えて
這いずり回る
芋虫の産声が木魂する

地に伏して
全身全霊で春を受け止め
手も足も出ない
夢の続きへ

          埋もれて征け
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2014.03.26


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