六面鏡
重圧から逃れる事が
鏡の外へと到る道だと
いつから信じていたのだろう

ぬかるむばかりの足元は
荷が下りた
肩の軽さに相反し
夥しい数の羨望が絡み付き
一向に前へと進む事が出来ない

甲斐性をかなぐり捨て
身も心も解放された
今の私には
記憶をなぞる事でしか
その功罪を
示す手段は無いのだろうか

空は白み
やがては沈んで また白む

六面の内で陽を拝み
有り余る自由に溺れて
眼が泳ぐ
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2014.03.28


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