前人既踏
絵の具を吸った喉笛が
堪え兼ねた
白紙の上へと嘔吐して
お洒落なお洒落な
夢が散らかる

眼球はまだ
薄皮の下で踊っているが
この世界の輪郭は
肌と肌とが描いてくれるさ

堰を切って溢れ出て
駅を去って飽きられる

いつからそれを
前人未踏と呼称したのか
鏡の中の人々は
自分の言葉で
語る事に慣れていない
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2014.04.17


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