縛りの解
土気色した表情が
じりじり焼かれて空仰ぐ
張り付けられた背中には
押し潰された虫の声
私の言葉が届くのならば
きっと天地は
裏返された硝子玉

飛び交うだけでも幸せで
妥協するのは不幸せ
雲の消えた蒼に呑まれて
潤いの中で干乾びる
解放を求む衝動は
他の重力へと依存するのか

縛られたままの感性は
吸い込まれてゆく慣性に根を伸ばし
此処に一つの解を提唱する
関連記事

2014.05.07


Secret