生ける土塊
服の解れを横目で見つめ
前を向いたマネキン達へ
両手一杯の花を奉げる

刈り取られた
草の匂いが鼻を突く
緑色した夜の瞬き
それがどうにもむず痒く
赤黒いマッチの頭を擦り付ける

灯る度に消えてゆく
作り込まれた街の近影
首の曲がった無知の繁栄
摩擦に身悶え
屠殺に狼狽え
一瞬の輝きをもって

この足が
面する土地の 重みを知るのだ
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2014.05.11


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