挿げ替えてなお
枝分かれした歩道に佇む
首を伸ばした案山子の群れは
やがて迎える夜に備えて
温かな血の巡りへと管を刺す

棒の様な足は動かず
先の景色を知る事も無く
寒さだけに怯え続け
固まる様にその身を寄せ合う

お前たちは なんと無様な作り物か
朝焼けの中で頽れる
冷え切った贄に 子を託されて
その場から 離れる事も出来ず
これまでも これからも
顔を 偽り続けてゆくのだろう
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2014.08.11


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