ホーム
電球を伝う夕暮れが
黴臭い駅の
ホームへと押し流され
世迷言を吐き捨てる
ホームレスから心を奪う

次の電車には血が通い
彼の血管には汚水が流れる
浄水施設を有せぬままの
茜色の尾は目合い
祝福されぬ
木々の隙間をすり抜けてゆく

芽吹くにはもう
遅過ぎたのだ
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2014.10.02


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