不鮮明な輪郭
抓んだささくれは
空の綻び

喰らい付く爪先に滲む地平は
血潮を呷った
雲の序列に怯える様に
粗い断面を曝している

容器と陽気の繋ぎ目に
見透かす機会はあるのだろうか
器の中身は未だ憶測

ビルの谷間を撫でる風が
誰の息かも知らぬままに
己が行く先に想いを馳せ
輪郭を成す
自我と他我との境界線
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2014.10.27


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