在処離れ眼
沈み切った色は
かつて見た顔とは
まるで別人の様な面持ちで
眠りと目覚めの接触へ
無気力な干渉を試みていた

開ききった眼
開き直った眼
乱れの無い視線の先には
爛れの無い死線
憧れの無い河川に
在処離れた人の背中

季節は既に冬へと跨り
心在らずの振動が
平衡感覚を蝕んでゆく
関連記事

2014.11.10


Secret