芯の硝煙
摩り下ろした空の汁を
肺いっぱいに
浸して眠る

立ち消えた芯の硝煙
解けては凝固する
雪の結晶

隣にあるはずの
腕を巻き込み
刻まれてゆく時間と蝋燭

雨はいつだって冷たくて
明けはいつだってつれなくて
後は苛立って注ぎ足すばかりだ

締め付けられた鳥の目は
今は何処にあるのだろう
焼け付くような冬の火に
羽根は染まって 鐘は囀る

膨れ上がった赤い花は
確かに今宵も咲いていて
積もり積もった言葉の端を
今年も そりの 音が行き交う
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2014.12.26


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