骨壺
過ぎ去ってゆく声が
道半ばで頽れる
前を見据え
足を揃え
見開かれた瞳の中で
逆光に抗う影に呑まれて

追っていた筈の背が
踏み締める度 血を滲ませ
赤い赤い夕焼け空へ
真新しい棺を投げ込み
灰と帰さない
骨の欠片を拾い集める

ああ 今年もまた骨壺が
収まり切らない
筋の上にありますように
関連記事

2015.01.05


Secret