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残り物
去らない
去らない
去らない…。
押し寄せてきて
時に咲いて
壁の中に埋もれて行く。
黒い影 白い影
咲きながら 萎みながら
手を振りながら。
お堂の中にちょこんと座る。
トタンの屋根は熱を帯び
せみの屍骸にありが群がる。
ああ、もう帰ってしまわれたのですね。
今年はいつもにも益して
儚いものですなぁ。
毛繕い 毛繕い
飛んで行く綿毛 木の枝から熟し
逆さまのまま 委ねるままに。
星空で
水の中で
鍋の中で…。
ぐつぐつぐつぐつ 煮込んでる。
去らないで
去らないで
去らないで…。
押し寄せてきて
時に咲いて
壁の中で笑う鎌は
黒い影 白い影
咲きながら 萎みながら
手を取りながら。
お堂の中に毛皮が座る。
トタンの屋根は赤茶けて
はだかのぼくに ありが群がる。
去らない
去らない…。
押し寄せてきて
時に咲いて
壁の中に埋もれて行く。
黒い影 白い影
咲きながら 萎みながら
手を振りながら。
お堂の中にちょこんと座る。
トタンの屋根は熱を帯び
せみの屍骸にありが群がる。
ああ、もう帰ってしまわれたのですね。
今年はいつもにも益して
儚いものですなぁ。
毛繕い 毛繕い
飛んで行く綿毛 木の枝から熟し
逆さまのまま 委ねるままに。
星空で
水の中で
鍋の中で…。
ぐつぐつぐつぐつ 煮込んでる。
去らないで
去らないで
去らないで…。
押し寄せてきて
時に咲いて
壁の中で笑う鎌は
黒い影 白い影
咲きながら 萎みながら
手を取りながら。
お堂の中に毛皮が座る。
トタンの屋根は赤茶けて
はだかのぼくに ありが群がる。
2007.09.05 ▲
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