朽ちた金棒
飲み込んだ薬を
引き出しの奥へと
追いやって
散らかりきったベッドに
鬼の金棒を手繰り寄せる

握り締めるままに
にじり寄るほどに
散漫な粉末は身を寄せて
殻の内へと
鬼は外へと放り出され
治まりきらない
脈動を土へと擦り付けるばかり

受け入れた愛情は
聞き入れられない爪の跡
明け方の空は
胃袋に落ちて毒へと変わる
饐えた臭いの鎮魂歌

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2015.01.14


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