骨の匂い
表紙に描かれた犬は
どこまでも
骨の匂いに夢中で
ふくよかな
肉の重さを知らず

切り分けてもまた還り
振り分けてもまた絶える
ああ 定まらぬ群生が
刈り取られては芽を生やす

白紙のままでも構わぬさ
足跡さえ其処に残れば

内側より崩れてゆく
人としてのかたち

一絡げの轍の先には
脱ぎ捨てられた
衣類だけが残されていた
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2015.02.25


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