殻の内側
熱した屋根に腰を下ろし
被せた蓋の焦げ目を探す
いつも頭上にあったのは
眩しいまでの卵たち
時計が回り陽が落ちて
それでも孵らず 帰る当てなく

瞼の外の輝きが
やって来る度 幕を捕まえ
生まれる事が叶わなかった
身体と身体を繋ぎ合わせる

殻の外では
生きているか死んでいるかも
分かりはしない

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2015.03.27


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